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空気であり水である大切な音楽たちに触発され、物書きリハビリ中
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いつもの如く完全ネタバレ、そして偏りありすぎですので、
読みたくない方は回れ右でお願いします。

 

終業時間が18時。
開場時間も18時。
とにかく急いで会場へ向かう。
焦っても、地下鉄のスピードは変わらないのにね。
耳許ではかなた君が唄う。
シャッフルの癖にプラばかり選んで。

散リユク僕ラ
名前のない花
雨ニ唄ヘバ

泣くから!
変な緊張をしてしまう。
今回予習を一切していない、から。
先のふたつのセトリどころかグッズ情報さえ、見てない。

会場についてはるさんに見つけていただいて、
開演までずっとお話させていただいてました。
場所は最上段前から二列目、PA席の上手側。
すぐ近くに、ビデオがセットされてたよ。
黙るとそわそわして挙動不審になるから、
はしゃいでみたり、して。

遅れる開演時間。
時計の針は近くなって意識するほど、進まない。
胃が痛い。
不意に暗くなる、から、動揺する。


りゅうたろうさんの服装が、
逆行の中で着物に見えて、
実際光が当たったら違ったけれど、
とりあえず可愛かった。
ふんわりしたお袖と、
デニム地のハーフパンツと、
膝下までの黒いブーツ。たぶん。きっと。
全体的に茶系の、落ち着いた印象で。


流れ出す音にびっくりして、
セトリを知らない僕はまさかこの曲が奏でられるなんて思ってなくて、
りゅうたろうさんの声が聴こえたら、
眼の奥が濡れてやがて頬を伝った。

りゅうたろうさん、 と、喘ぐように想う。


二曲目、会場が揺れる。
ナショナルキッド。
嬉しい混乱。
泣き出しながら手を伸ばす。

 どこに行っても ここにいても ふたりじゃなきゃやだ

この歌詞に涙が出た、あの日。

 どこにいても ここにいても 僕じゃなきゃやだ

なんて歌詞を変えて唄う、から(聴き間違いだったら笑える)
あの日とは変わってしまった僕の感情はまた同調して、
涙が溢れて止まらなくなってしまうよ。

「やぁ、」
りゅうたろうさんの、声。
「名古屋。……きたよ」
「おかえりー!!!」
「……ただいま(照)」
このやりとりが、好き。
ほっとする。

「今回のツアーはステレオ蝙蝠族って言うんですが、
 名古屋の空にひらひら舞っていってください。
 それではプラスティックトゥリー、ステレオ蝙蝠族名古屋公演、
 はじまりはじまり」


パラノイア。
手が震える。
五十音式の言葉が頭に浮かぶ。

零れてく言葉。
なくなってしまう感情。
世界がモノクロになる。
ステージで左右を変えて自問自答する姿に、
不安定に揺れる自分を重ねて、
息苦しくて涙が浮いた。


「りゅうたろう!」
「はい」
「りゅうたろう!」
「はい」
「たろー!」
「はい」
「りゅうたろう!」
「……あのー、そろそろ名前呼ぶの辞めてください(苦笑)
 はいって、言っちゃうから」
なんだそれ可愛い(笑)

「今日は雨降ってましたか?」
「ふってなーい」
「あら?」
首をかしげて正君をじっと見る仕種。
「今回のツアー、雨神様はおりてきませんね?」
海月さんの歓声と、楽しそうな正君。
「降ると思ってこの曲だったのに……まぁ、いいか
 雨のち、水色ガールフレンド」

タイトルコールに悲鳴を抑えた。
この曲、きれいで好き。
この会場で海月さんが流す涙が空に還り、
いつか雨になって降り注ぐのだとしたら、
きっと世界はきれいになる。
だってりゅうたろうさんがくれる涙には浄化作用があるんだもん。


軋む音。
アローンアゲイン、ワンダフルワールド。
りゅうたろうさんの、掠れた声。
手が、躰が、激しく震えて、
涙がぼろぼろ零れ落ちていって、
嗚咽したら前に立ってた二人に振り返られたよ。
ほっといてください…(苦笑)

sacraのことも、
おにいちゃんのことも、
一緒くたになって涙に溶ける。
溢れる。


聴きなれない音、歌詞。
リプレイじゃないことだけは、何故か分かった。
Dolly?
でも歌詞に出てこないから分からない。
結局、違ったみたいだけど。
ただ、言葉を必死になって拾ったら、
それが涙になって零れていった。

誰の歌詞かなんてわからない。
タイトルだって知らない。
だけど涙が出て、
それがりゅうたろうさんの言葉でもそうでなくても、
そこには僕の求める手があった。

 どこに行ったら 誰に問えば 救いの手は君に伸びる
 どこに行けば 感情を唄えば 救いの手は誰かに伸びる

活舌が悪すぎてうまく聴き取れなかったのだけれど、
そんな意味合いの言葉だったように、思う。
アルバムに、入るのかな。


「今、今まさに聴いてもらったんですけど、
 たくさん新曲が発掘されたので、
 たくさん新曲をやるツアーになってます」
発掘って(笑)
なんて笑ってる場合じゃなかった。

「バルーン」
ってタイトルコールが優しくて、
刻まれたギターフレーズがきれいで、
その時点で涙が出てきてしまった。
アキラさんのギターで泣くなんて初めてだ。
てか拓ちゃんのギター以外で泣くのなんて初めてだ。
びっくりした。

歌詞なんて全然覚えてない。
ただ恐ろしく同調して、
涙があとからあとから伝い落ちていって、
躰がずっと小刻みに震えてたことだけ、覚えてる。
アルバムに入ったら、
ちゃんと聴こう。


次の曲も新曲で、暴れ曲、だったね。
歌詞を聴き取ることは諦めて、
ひたすらぶっち君を見てた。

煽るりゅうたろうさんが、
今回かっこいいってゆうより可愛かった。
ひたすら、可愛かった。
なんだろう、はしゃいでた、よね。うん。
楽しそうに、笑ってた。
そういえば、今回は良くも悪くも人間的に、見えたかな。


睡眠薬。
堕ちる闇の中にりゅうたろうさんがいるのなら、怖くはないから、
だから一緒に連れて行ってと、願う。


次の曲は、笑えた。
純粋に好きな曲、だったから。
ひらひらと揺れる海月さんたちの手の中で、
楽しそうに廻るりゅうたろうさんが大好きだと思った。


「名古屋ぁ。まだ、遊ぶよね?」
っていつもとは微妙に違う煽り方。
「じゃあもっと遊ぼうよ!」
って僕らを誘い、
「壊れちゃってくださぁい、egg」

ぶっちかっこいい。
ぶっちかっこいい。

とかひたすら思ってた。
思わず曲が終わってからはるさんに、
「ぶっちめっちゃかっこよかった!」とかいってしまったよ(笑)

ぶっちのドラム叩いてる姿が、たまらなく好きだ。
スティックが自らの意思でドラムを走っているかのようで、
ぶっち君は激しいながらもスティックの意思を忠実に再現して、
その細かな音の波に溺れていく。


「名古屋の祭りには何があるの?」
「名古屋港!」
「ぇ?名古屋城?」
「名古屋港!」
「……?」
聴き取れないよね、あんなにみんなで話したら(笑)
なんかシャチホコの話になった気がする。
「みんなシャチホコよりも輝いています」
とかいって笑われてた。
正君が眩しいって眼を覆って大爆笑で、
「ほんとだ、眩しくってみんなの顔が見えないや」
とかりゅうたろうさんが棒読みするからさらに笑いが広がった。
「でも、今日一番輝いてるのはアキラです」
ってアキラさんを示して、
アキラコールに散々焦らした後アキラさんはドレミの唄を弾いてみんなそれにノッて、
「こんなフレーズを弾く俺、
 こんなフレーズに載っちゃうお前ら、
 なんだ…!?」
とか自己突っ込みするから楽しかったよ。

そんなアキラさんの新曲は、よかった。
今はきっとチャンネルが合っているんだね、
アキラさんの歌詞、好きだって思える。


続く音に口許を押さえる。
涙腺回路。
躰が震える。

 見上げれば冷たい雨の檻 ずっとずっと降って
 囲まれた僕を裁くのは きっときっと涙

微妙に歌詞を変えてくるから余計に泣いちゃったじゃないか!
この辺でプラの曲って雨多いなーとか思ったような気がする。


会場が揺れて僕の大好きな曲をりゅうたろうさんが唄う。
乾いた小さな手だけれど、
この伸ばした手が光に届くのなら、
と必死にステージにある僕の光へと手を伸ばした。


「もうすぐ出ます」
うん、明日、だよね。
「どこまでも昇っていってください、リプレイ」

ステージの照明が落ちて、
りゅうたろうさんにだけ光が降り注いで、
その光の中でりゅうたろうさんが最初のフレーズを引き始めて、
会場にはりゅうたろうさんの音だけが、あって。

唄う声が、
光の中に佇む姿が、
あまりにきれいで、
さっきまで人間らしかったりゅうたろうさんが、
途端に神聖な空気を纏うから、
やっぱりこの人は神様なのかもしれないって、思う。
人間の姿を借りてこの世界に降りて、
泣いている僕らに逢いに来てくれたんだ。

歌詞には痛いほどに同調して、
涙がどうにも止まらなくて、
ずっと泣いてた。
あの言葉に、りゅうたろうさんっ、と激しく名を呼んだ。
右手にない熱を欲して何度も手を握った。
そこに探した熱は、去年のあの日あの場所の熱だった。
りゅうたろうさんが叫ぶ名前と僕が呼ぶ名前は、一緒だ。
それがたとえば幻想だったとしても。

重たい音。
空中ブランコ。
リプレイの後に空中ブランコって、
僕にしゃがみこめって言ってますか?
ほんとに膝から崩れ落ちそうだった。

祈るように指を組んで震えて泣いて、
唄うりゅうたろうさんの声がいつもよりも細く頼りなくて、
『世界が終わるまで愛をあげるよ』
って囁く声が掠れ切ってて、
何かを願うように天上を何度も見上げるから、
今不安なのはりゅうたろうさんもなのかもしれないって思う。
おかげで余計に同調した、とか。


本編は、それで終わり。
ステージから去るりゅうたろうさんに、
置いていかないでって心が悲鳴を上げた。
初めて行ったライブの時と同じ感情だった。
怖かった。
りゅうたろうさんが視界から消えるのが、怖かった。

長い長いアンコール。
不安で息が苦しくなる。
それでも無理に声を上げなくなったのは、
無理しなくてもいいんですよ、って言ってくれた人がいるからだ。
確かな音として声を上げなくても、
りゅうたろうさんがちゃんと帰ってきてくれるからだ。


「アンコール呼んだー?」
ああ、だから、呼んだってば!
「呼ばれたからきたよ! アンコールありがとう!」
その嬉しそうな声だけで、不安が溶ける。

「誰のお話から聴きたい?」
って問いにたくさんの声が上がって、
りゅうたろうさんはちょっと考えて、
「僕のすべての声を聴き分けるこの耳に一番早く届いたのは、
 アキラ、でした。のでアキラ君どーぞ」

「プラがライブをやるって言うのは、
 マグロが休まずに泳ぎ続けることと同じことで、
 …何の話? マグロの話か…!」
楽しそうだねアキラさん(笑)
その後魚の話を続け何故か漁獲量の話になる(なんで)
「じゃあ軽妙な漁獲量のトークを!」
とか無茶振り(笑)

「次は誰のお話が聴きたい?
 ぶっちって声が一番に届いたので、ササブチ君」
ってマイクをはずして持っててあげるりゅうたろうさん。
「漁獲量…漁獲量!?
 えーと、魚類が苦手な人」
いきなり質問し始める。
ちらほら挙がる手に、
「あー、やっぱいるんだ。じゃあ貝類だめな人!」
さっきよりも多かった。
「わ!だよな!俺も! ホタテとか匂いがさー」
ってなんかすごく嬉しそうだったよ(笑)
「じゃあこんな大勢の前で漁獲量の話を続けられるのか、どうぞ」

そして正君にマイクが回され、
「漁獲量についての知識がない!
 シャチホコの話をしよう。
 シャチホコって、……魚類?」
そっから!?正君そっから!?
哺乳類だよ!

りゅうたろうさんは苦笑気味にマイクを受け取り、
「総合すると、今日のライブはいいライブって言うことですね」
とか無理矢理まとめに入る。
いや、それはどうなの、と乗り損ねる海月。
「ね! ね!」と必死なりゅうたろうさん。
アキラさんが見本を見せてやる!ってマイクに近づいて、
「プラトゥリ丸、大量じゃー!!!」
って叫ぶから海月さんたちがうわー!ってノッて、
りゅうたろうさんがすげーって楽しそうに笑って、
「今日は大量ありがとうございます」
って頭を下げた。


「それじゃあそろそろアンコール一曲目を。
 こんなに盛り上がっておいてどんよりした曲やります。
 ごめんなさい。
 夏の曲がまた出来るのを、嬉しく思います。ぬけがら」

だ、も、わー!!!
って何がなんだかな動揺をして、
震えながらりゅうたろうさんって名前を繰り返し呼んだ。


がらっと音が変わって藍より青く。
震えが止まらなくなって泣きながら手を伸ばした。
今の僕に、響きすぎる。


「いくよ! 最後までいくよ! これで最後! クリーム!」
タイトルコールに会場中に悲鳴のような歓声。
ぐらぐらと床が揺れるほどの振動。
焼きついたままのあの日のラストシーン。
視界が滲む。
あとで知ったんだけど、今ツアー初めてのクリームだったんだね。
セトリを知っていた子達にはびっくりなプレゼントだったね。

みんなの声を聴かせてって仕種をして、

 空気の渦 死ぬ方法 まとわりつく嘘とか

ひとつになる海月さんの声。
ゆらゆらとゆれるたくさんの手。
この海月さんの手をすかしてみるプラの姿が、
僕はとても好きなことを知る。

りゅうたろうさんは最後の最後でまたこけて、
視界から消えてしまうから動揺したけれど、
すごいバネを利かせて飛び起きていたから、
きっとあんまり痛くなかったんだろう。

 

ステージから去る前に、
「ほんっと、楽しかった。ありがとう」
そういってくれたりゅうたろうさんの声が変に詰まっていて、
もしかしたら泣いていたのかもしれない。

「行ってきます」
っていつもみたいに言って手を振ってくれて、
りゅうたろうさん!って、
ありがとう!って、
泣き声で叫んだ。

 

 

 

 

隣にいた女の子が、
僕と全く同じタイミングで泣いているから、
なんだか嬉しくなったよ。
声をかけようかと思ったくらいだ。
また、どこかで逢いたいな。

 

 

 

セトリ

01.幻燈機械
02.ナショナルキッド
03.パラノイア
  
04.水色ガールフレンド
05.アローンアゲイン・ワンダフルワールド
06.新曲
  
07.バルーン(新曲)
08.新曲
09.睡眠薬
10.秘密のカーニバル
11.egg
  
12.Dolly
13.涙腺回路
14.メランコリック
  
15.リプレイ
16.空中ブランコ

EN
01.ぬけがら
02.藍より青く
03.クリーム
 

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